「分けて数える」という原則
どんな不定形も、長方形と三角形と円の一部の組み合わせで近似できます。うまくやるコツは、まず平面をスケッチし、それから重なりも隙間もないように単純な部品へ分けることです。
たいていの不定形の部屋は、単純な長方形が 2〜3 個あれば足ります。複雑な平面でも 5〜6 個を超えることはめったにありません。計算は単純なままです。小さな掛け算を足していくだけだからです。
必ず先に描いてください。測る前に平面をスケッチすると、部品の自然な境目が見えますし、面積を数え落とすことも防げます。
L 型の部屋(いちばん多い形)
L 型は、隅で出会う 2 つの長方形です。分けるには、内側の壁の 1 本を延長した線を、外側の壁に当たるまで引きます。それで L が 2 つの完全な長方形に分かれます。
例——20 ft × 15 ft の腕に、その一端から張り出した 12 ft × 8 ft のキッチンが付いたリビング。長方形は 2 つ、20 × 15 = 300 平方フィート(27.87 m²)と 12 × 8 = 96 平方フィート(8.92 m²)。合計 396 平方フィート、36.79 m² です。
- ·分割線は必ず、短いほうの内壁を延長して引いてください。部品の寸法がきれいになります。
- ·2 つの長方形は、部屋の輪郭をちょうど覆っていなければなりません。重なりも隙間もなしです。
- ·引いた線は実在の壁である必要はありません。計算のための境界にすぎません。

T 型の部屋
T 型も L 型と同じく 2 つの長方形に分けます。T の横棒がひとつ、縦棒がもうひとつです。
重なる部分に注意してください。2 つの長方形が出会うところは、1 回だけ数えます。いちばん簡単なのは、そもそも重ならないように分けること。一方がちょうど終わるところで、もう一方が始まるようにします。
ニッチと張り出し
ニッチは、大きな部屋にくっついた小さな長方形です。主となる部屋をひとつの長方形、ニッチをもうひとつの小さな長方形として扱い、面積を足します。
押し入れやクローゼットは、ふつう寝室にくっついたニッチとして数えます。カーペットや床材ならその中も入れてください。不動産の取引のための測定なら ANSI Z765 に従い、空調の効く居住空間に接する収納はふつう数に入ります。

出窓
出窓は壁の外へ張り出し、たいていは台形か、隅を切った形をしています。いちばん簡単なのは、独立した台形として測ることです。((上底 + 下底) ÷ 2) × 奥行。上底は壁の開口、下底は出窓の前面、奥行はその張り出しです。
例——開口 6 ft、前面 4 ft、張り出し 2 ft の出窓。台形の面積 = ((6 + 4) ÷ 2) × 2 = 10 平方フィート、0.93 m² の床が加わります。
直角に出た出窓は、単純に長方形として測ります。丸みのある出窓は、三角形 2 つと小さな長方形で近似してください。
曲面の壁と、両端が丸い部屋
本当に曲がった壁は住宅ではまれで、商業施設のほうがよく見ます。両端が丸い長方形(競技場の形)なら、真ん中の長方形に、両端の半円 2 つを足します。合計 = (長さ × 幅) + (π × 半径²)。半径は長方形の幅の半分です。
自由な曲線(自然な輪郭の花壇、うねったテラス)なら、その流れを平均する長方形 3〜5 個で近似します。たいていの工事なら 5% 以内の精度で十分で、長方形での近似は難なくそこに届きます。
不定形の空間で目指すのは、工学的な精度ではなく、材料を注文できるだけの精度です。95% の精度に 10% のロスを足せば、材料はまだ余ります。

斜めの壁(直角ではない壁)
90 度でない角度の壁は、分割したときに三角形か台形になります。寝室の隅を斜めに切る収納の壁は三角形を作り、それを部屋の長方形から引きます。
例——12 × 14 の寝室(168 平方フィート、15.61 m²)の隅を、収納の斜めの壁が横切って三角形を作っている場合。三角形の 2 辺がどちらも 4 ft なら、面積は (4 × 4) ÷ 2 = 8 平方フィート、0.74 m²。168 から引いて、使える床は 160 平方フィート、14.86 m² です。
複数区画で測る方法
複雑な空間なら、トップページの複数区画の計算ツールを使ってください。スケッチの長方形、三角形、円ごとに区画をひとつ追加します。計算ツールがそれらを合計し、合計にロスを足します。
複数区画で作業するときのコツをいくつか。
- ·スケッチの部品に番号を振ってください。その番号を、計算ツールの区画の順序と対応させます。
- ·最初から最後までひとつの単位で通してください。フィートで始めたならフィートのままで。
- ·検算——部品の外周の合計は、部屋の実際の外周と合っていなければなりません。
- ·結果のページを印刷して記録に残してください。見積もりを比べるときに役立ちます。

4 つの手法と、それぞれが手間に見合う場面
難しい部屋を測る方法はいくつかあり、どれが正しいかは、その部屋の何が難しいかで決まります。直角があって張り出しのある部屋と、丸い出窓や明らかに歪んだ壁のある部屋では、必要なものが違います。
長方形への分割は圧倒的多数の部屋に効くので、これを既定の方法にしてください。へこみのたびに切り、部品を測り、足す。これが通用しないのは、基準にできる直角が部屋にひとつもないときだけで、それは思われているより起きません。不定形に見える部屋のほとんどは、長方形が 2 つか 3 つ隠れているだけです。
三角測量は、本当に直角のない部屋——どの 2 面も平行でない古い家——の答えです。壁と一緒に対角線も測って床を三角形に分け、それぞれにヘロンの公式を当てます。時間がかかり、測る回数も増えますが、角が直角でないときに精度を保てる唯一の方法です。
オフセット法は、曲がった壁やふくらんだ壁に効きます。部屋にまっすぐな基準線を張り、そこから壁までの垂直距離を等間隔で測ります。1 フィート、30 cm の間隔でうまくいきます。それぞれの帯が細い台形になり、その合計が曲線に近づきます。間隔を半分にすると、精度はおよそ倍になります。
オフセット法で最後まで計算した例——ある出窓で、1 ft 間隔の奥行が 0、8、14、16、14、8、0 インチ(0、20、36、41、36、20、0 cm)と出たとします。フィートに直し、隣り合う組ごとに平均して合計すると、5.0 平方フィート、0.46 m² の出窓の面積になります。いちばん深いところを取って長方形として測ると 16 in × 6 ft = 8 平方フィートになり、面積を 60% 過大に見積もります。
どの手法を使うにせよ、結果を左右するのは手法よりスケッチです。部屋を描き、部品に名前を付け、測ったその場で寸法を図に書き込んでください。壊れるのはたいてい測定そのものではなく、測定の管理のほうです。
| 手法 | 適する場面 | やり方 | 代償 |
|---|---|---|---|
| 長方形への分割 | ほとんどの部屋——L 型、ニッチ、張り出し | へこみのたびに切り、長方形を測って足す | 精度を出すには直角が要る |
| 三角測量 | 直角のない部屋 | 三角形に分け、辺を測り、ヘロンの公式を当てる | 測る回数が増え、時間もかかる |
| 基準線からのオフセット | 曲がった壁やふくらんだ壁、出窓 | まっすぐな線から等間隔で垂直の奥行を測る | 精度は間隔の細かさしだい |
| 縮尺の平面図 | 広い、物が多い、あるいはまだ存在しない空間 | 図面上で測り、縮尺で換算する | 図面と実際の建物が違うことがある |
障害物の多い部屋
床では、キャビネットや柱や暖炉のような小さな障害物は、ふつう引きません。ロス率がその切り欠きをまかないます。塗料と壁紙では、大きな開口部(ドア、窓)は引きますが、コンセントやスイッチは引きません。
造り付け(キッチンのアイランド、天板の下のキャビネット)は、床では引きます。造り付けの下に床は入らないからです。塗装や照明の計算では、障害物を部屋の構成の一部として扱いますが、覆う面としては扱いません。
日本の部屋は、柱と床の間で不定形になる
日本の住宅で不定形が生まれる理由には、独特のものが 2 つあります。どちらも上の方法でそのまま扱えますが、どこを切るかを知っていると速くなります。
ひとつは真壁です。柱を見せる真壁の和室では、柱が壁面から部屋の内側へ出ています。つまり床の輪郭は、半間ごとに柱の分だけ小さく欠けた形になります。105 mm 角の柱が壁から 30 mm 出ているなら、1 本あたり 0.0032 m² ほど。1 部屋に 6 本あっても 0.02 m² 未満なので、床材の発注では無視できます。無視できないのは畳です。畳は 1 枚ずつ現物合わせで作るので、柱の位置と出寸法は畳屋に伝わっていなければなりません。
もうひとつは床の間です。これはまさにニッチの例で、上のニッチの節がそのまま当てはまります。主となる部屋の長方形と、床の間の小さな長方形を別に測って足す。ただし畳を敷くのは部屋のほうだけで、床の間の床は板か畳寄せの別仕上げになるのがふつうなので、材料の発注では 2 つを分けたままにしてください。
そして日本の在来工法には、測定の検算がもうひとつあります。柱の芯々は半間——公称 910 mm——の倍数に乗ります。L 型の腕も、ニッチの奥行も、張り出しの幅も、910 の倍数のはずです。3,640 と出たら 4 グリッド、2,730 なら 3 グリッド。測った寸法が 910 の倍数から数センチずれているなら、たいていは測り間違いか、仕上げの厚みを数えたかのどちらかです。メーターモジュールの家なら、同じ話が 1,000 mm のグリッドになります。
オフセット法の出番も、日本では少し違うところに来ます。曲面の壁より多いのは、古い家の歪みです。築年数の経った木造では、向かい合う 2 面が数センチ平行でないことがあり、そこでは対角線の検算がいちばん早く異常を教えてくれます。対角線が合わないなら、部屋は長方形ではありません。三角測量に切り替えるか、床材なら狭いほうの寸法で割り付けを考えてください。
よくある質問
直角のない部屋はどう測りますか?+
曲がった壁や出窓はどう測りますか?+
L 型の部屋で共有する壁を二重に測ってしまいますか?+
真壁の和室で柱の出っ張りは引きますか?+
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